GA(ギャンブラーズ・アノニマス)について思うこと

  • 2017.12.13 Wednesday
  • 12:56

私は、GAの考え方を信じていた時期があり、ワンデーポートも初期はGAに行くことの基礎をつくることを目的としていました。

しかし、GAが合わない人がいることに気付き、少しずつGAとの間に距離ができはじめ、ワンデーポートの利用者にGA参加を勧めなくなりました。

先日依存問題基礎講座で「当事者活動」について話をするにあたって、GAのことを改めて考えました。昔、何度も読んだハンドブックの文章を読み直してみました。

 

そこで思ったことは、GAの考え方が手法は、GAの考え方が合う人のものであり、GAを信じる人のものであるということです。

GAでは強迫的ギャンブルを「進行性の病気」としてとらえていますが、そうとらえることで、ギャンブルから解放されるのです。同じ考え方を持った人たちと集うことは大きな力になるはずです。

 

でも、海外の調査や厚労省などの発表によっても、自然回復する人が相当数いるというのは事実であり、GAの考え方を問題を抱えたギャンブラーに当てはめることは無理があります。

 

依存問題が社会の関心事となり、マスコミはGAメンバーや、GAの考え方を正しいと思っている医師にも再三再四話を求めて行っています。記事には「20の質問」や「進行性の病気」であることが掲載されるわけです。でも、この考え方は依存問題の標準的な考え方ではありません。厚労省やパチンコ業界の調査での数字を見れば、「GAの考え方???」と思うはずです。

 

GAの考え方が依存問題のすべてを語っていると信じていると、この先、「GAの考え方は正しくないのでは?」と疑問を呈する記者が現れるのではないかと思っています。

 

私は、そうなることは望んでいません。なぜなら、GAの考え方が合う人もいると思っているからです。多様な背景を持つ問題あるギャンブラーにとっては選択肢が多いほうが良いからです。選択肢を正しく示すためには、GAメンバーは「この考え方は私たちの哲学であり、ギャンブルの問題を抱えた人全体にあてはめられない」と考えてほしいと思います。また、支援者やマスコミも、GAの考え方を正しく広めたいのであれば、ギャンブル依存やギャンブル障害と診断される人=GAのメンバー(GAメンバーが語るギャンブラー)ではないことを理解してほしいと思います。今後は、GAを紹介する相談機関や支援者は、GAの考え方を紹介する人に伝えることが必要になってくるのではないかと思います。

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